【講師のつかみネタ】業界ネタをつかみにする!エピソード数字クイズ

業界ネタをつかみにできるエピソード数字クイズ

誰でも使いやすいつかみとしてエピソード数字クイズがあります。これは、「行動を変えたことによって、結果(数字)が変わりました。さて、何をしたでしょう?」というクイズを出し、受講生に推理をしてもらうものです。

  • あることをしたら数字が上がりました。さて、何をしたでしょう?
  • あることをしたら数字を抑えらました。さて、何をしたでしょう?

エピソード数字クイズ例

影響・環境づくりなどのつかみ
イギリスで環境問題に取り組むとある団体が、タバコのポイ捨てを減らすためにユーモアのある取り組みを行いました。その結果、タバコのポイ捨てが46%も減少した地域もあります。さて、一体どのような取り組みをしたでしょうか?もし、みなさんならどんな取り組みをしますか?では、ペアになって話し合ってください。

こうしてしばらく話し合ってもらうと、どんどん「答えは何だろう」と気になってきます。つまり、講師の話に耳を傾けてくれるきっかけを与えることができるわけです。

ちなみに、正解は「タバコの吸い殻を捨てるためのゴミ箱を投票箱にした」というものです。まず、ゴミ箱に次のような質問文を書きます。

「世界最高のサッカープレイヤーはどっち?ロナウド?メッシ?」

ゴミ箱の捨て口は左右の2つに分かれていて、ロナウドと思う人は左側に、メッシと思う人は右側に吸い殻を捨てます。このように、ゴミ箱を人気投票箱にしてしまったわけです。ちなみに、吸い殻の量は外から見えるようになっています。

たとえば、こんなメッセージに繋げられます

人の行動意欲の基準に「損得」があります。たとえば、罰則を与えることで「タバコをゴミ箱に捨てなくては」という気持ちにさせることもできれば、メリットや楽しみを与えて「ゴミ箱に捨てたい」という気持ちにさせることもできます。

現在、私たちの社会では人の動きを統制するためにルールやマナーを決めることが多いです。しかし、これでは少なからず不満に思う人もいます。

でも、今回のゴミ箱のように、人が自ら「ゴミ箱に入れたい」と思うような仕掛けを作ることで気持ちの良い社会を作り、気持ちの良いサービスが提供できるようになるはずです。

このように、人の興味や関心、好奇心を刺激して人を動かせる人こそ、現代社会に求められる人材です。私はこれを「影響力」と呼んでいます。今日は、研修をとおして「影響力」を身につけていくための方法をご紹介していきます。どうぞよろしくお願いします。

ネタは社内外に転がっている

エピソード数字クイズは、会社の歴史を取り扱っても良いですし、社会の問題を取り扱っても良いでしょう。このようなネタは本やネットに溢れていますので、それをクイズとして出すだけです。とても簡単なので、ぜひやってみてくださいね。

他にもこんなクイズが作れます

職場環境の改善に使えるつかみ
高松市にあるホームセンターでは、毎年のように万引き被害に悩まされていました。その被害額は年間で1000万円にものぼります。店舗では、防犯カメラや防犯ゲートを導入するも効果がありません。ところが、コスト0でできるとある取り組みをしたら万引き被害を30%も減らすことができました。さて、一体何をしたのでしょうか?

正解は、お客様の目を見て挨拶をするです。「え?そんなこと?」と思うかもしれませんが、「挨拶をしたことで万引きが減った理由」まで明確にすると、その後のメッセージに繋げていくことができます。

さて、みなさんは不正行為のトライアングルをご存知ですか?これ自体もつかみになるお話ですが、人は3つの条件が揃うと不正行為を起こすといわれています。

  • 機 会:悪いことをするチャンスがある(気づかれない)
  • 動 機:悪いことをする理由がある(お金がほしい、快感)
  • 正当化:主観的な理由付けをする

正当化には、「他の人もやっている」「俺はこんなに頑張っているんだから、少しくらい報われてもいい」「このお金は借りるだけだ。あとで返す。」などが挙げられます。

ホームセンターの「挨拶」は、機会を減らすための取り組みですね。お客様の目を見て挨拶をすることで、「このお店は、きちんと客のことを見ている」という印象を与えることができるわけです。ちなみに、最も効果的な言葉は「どうぞ、こちらのカゴをお使いください」だったそうです。

さて、あなたはこの話を、自分のメッセージに結び付けることができますか?また、あなたならどんなクイズを用意しますか?