2019年12月に、ストアカの本社へ行き、『【ストアカ公式 東京】☆集客力を上げるための実践ワークショップ』を受講してきました。
目的は大きく2つあります。1つは、プラチナ講師となった今でも集客には課題があること。もう1つは、私が開催している「ストアカ講師になろう」の講座のヒントを得るためです。
集客力のあるタイトルを考えるワークショップに大苦戦
当日は私を含めて5人のストアカ講師が集まり、集客の考え方を教わるとともに、集客できるタイトルの作り方を学びました。その後、集客できるタイトルを考えるためのワークショップを行ったのですが、一発でOKをもらえた講師は誰もいませんでした。
実際に私はいつも講座タイトルに迷う先生の筆頭で、結構ころころとタイトルを変更しています。それこそ、 過去に私の講座を受けた受講生さんが違う講座と勘違いして申し込みをしてくるほどです(笑)
集客できるタイトルに必要な要素はターゲットとコンテンツ
生徒さんを集めるには、講座のターゲット(対象者)とコンテンツ(講座内容)が明確になっている必要があります。そして、そのターゲットとコンテンツをともにタイトルに盛り込むことが基本になります。
「誰のための講座なのか」「何のための講座なのか」を考える必要があるので、講座づくりも集客も根本のところでは同じであることが分かります。
ターゲット(対象)を明確にしよう
そもそも集客とは、先生が「来てほしい!」と受講生さんに参加してもらうことを言います。自分が狙った層でない方が来ても、内容に満足してくれないことが多いので、あくまでも「来てほしい!」と思った受講生さんを対象に考えてください。
だからこそ、「誰でもウェルカム」ではなく、「明確なターゲット(対象者)を設定すること」が大切です。
分かりやすく言えば、「入門レベルの講座」「中級レベルの講座」「上級レベルの講座」と言った具合です。もちろん、レベルだけでなく、性別や職業、年齢層、ライフスタイルなども加味します。
ちなみに、講座の中で「なるほど!」と思ったのが「初心者」という言葉の捉え方の問題です。
たとえば、『初心者のためのFacebook入門講座』を開催するとしましょう。さて、この「初心者」とは、どのような人のことを指すと思いますか?
まず、考えられるのは「Facebookを使ったことが無く、これから始める人」です。それから、「Facebookに登録はしたけれど、いまいち使い方や使い道が分からない」という方も対象になりそうですね。
しかし、この2種類の方が同じ講座に居合わせると不幸なことが不都合なことが起こります。それは、前者のために「アカウントの取得方法」を教える必要がある一方で、後者はアカウントの取得が終わっている…ということです。
そのため、後者の方はアカウントを取得するまでは待っていなければなりませんし、前者の方も待たせてしまっている事実に罪悪感を持つようになります。それでなくてもIT系は個人のスキル差が多いので、どうしてもできない人に合わせる形になってしまうことが多いです。
以上のことから、『初心者のためのFacebook入門講座』というタイトルであっても、まだまだターゲットは不明確と言えます。きちんと「Facebookを使ったことが無い人のため」なのか、「Facebookを始めたけれど何をして良いかわからない人のため」なのかが分かると、本当の意味での集客に近づきます。
対象を絞るのは怖いかもしれませんが、対象を明確にすれば明確にするほど、その条件に一致する人からの興味・関心度が高くなります。
コンテンツ(内容)を明確にしよう
今度は、『パソコンのプロが教えるExcel講座』について考えてみましょう。先ほどと同様にターゲットが明確でないことも挙げられるのですが、コンテンツも不明確です。
Excelを教えるにしても、表作成、関数、集計、マクロ、分析、ショートカットなど内容は多岐に渡ります。ただ、ターゲット同様に「あれもこれも」と欲張るのではなく、しっかりとコンテンツを絞ることが大切です。
こうして、ターゲットとコンテンツを明確にしたら、それをタイトルに反映させましょう。もちろん、必ずしもターゲットとコンテンツを打ち出す必要がある…とは限りませんが、考え方の基本として、ぜひ覚えておいてください。
素敵な講座名の例
- センス不要!伝わるプレゼン資料のデザインルール【入門編】
- 「仕事で生かすデータ分析術」Excel・ピボットテーブル活用講座
- モテリーダーは聴き上手!部下から相談される「聴く力」を身につけよう
- 《美しい背中へ》事務職・クリエイティブ系向けのダンスレッスン
- 《運動神経ゼロでいい》営業職・接客業のためのダンスレッスン
- 魚をさばく 中級編 鯵の三枚おろしに挑戦
講座名の落とし穴
コンテンツの詳細化・具体化はとても大切なことなのですが、「誰もが分かる言葉」を使うことも大切です。特に、自分だけが分かる言葉や、自分で名前を付けたものは伝わりにくい場合があります。
たとえば、私は「ビジネスメンタリスト」として活動し、「ビジネスメンタリズム」を教えています。ただ、講座名に「ビジネスメンタリズム」という言葉を入れても反応は良くありませんでした。
これを「メンタリズム」だけにしたり、「メンタリズム」という言葉そのものを抜いたりしたところ、受けたい登録や予約などの反応が上がったのです。「自分にとってこだわりのある言葉」なので使いたい気持ちもあるのですが、集客面から言うとマイナスになることがあります。
そういう意味で「このネーミングは上手い!」と感じたのが、伊藤麻依子先生の講座です。「コーチング」の技術を分割し、社会人に役立つコンテンツを作られているのですが、それを「コーチング」という言葉を使わずに説明しています。
- モテリーダーは聴き上手!部下から相談される「聴く力」を身につけよう
- できるリーダーはここが違う!短時間で本音をひきだす“質問力”とは?
試しに、私の会社の社員たちにも聞いてみたのですが、大半が「コーチング」という言葉を知りませんでした。だからこそ、「聴く力」や「質問力」に置き換えている点が本当に素晴らしいと思います。
集客に悩んでいるストアカ講師は必修講座!
今回の講座は、集客力を身につけたい先生なら必修です。自分が考えたタイトルに対し、別の参加者(ストアカ講師たち)が突っ込みを入れてくれます。
他の講師たちは、あなたの講座の中身を知りません。そんな人たちが純粋にタイトルだけを見て判断してくれるので、とても勉強になりますよ。同様に、自分自身も他の講師たちに対して突っ込みを入れることになります。これがまた、自分の講座名に突っ込みをいれる良い練習になるので、ぜひ挑戦してみてください。