分かりやすい話し方・講座は構成が命
セミナー講師が講座を作るときに大切なのが分かりやすさです。
分かりやすい講座や話し方を作るためには色々な要素が必要ですが最も重要なものを1つだけ挙げるとしたら構成です。
もう少し付け加えると、構成をしっかりと示しながら講座を進め、受講生を迷子にさせないことです。
受講生を迷わせずにゴールへ導くために必要な三要素
受講生のゴールは「悩みの解決」や「目標達成」です。
これらを講座内で実現したり、実現するためのヒントやノウハウを知るために講座に参加されます。そのゴール(目的地)へと迷わせずに導くには大きく分けて3つの要素が必要になります。
ちなみに、地図を使うことで目的地にたどり着くことができるのも、この3つの要素が揃っているからなんだよ。
迷子の原因1 目的を見失う
受講生が迷子になる原因は大きく2つあります。1つ目は「これって何のためになるの?」というように話の目的を見失うことです。
最初に講座の目的を示すのはもちろんですが、その目的を実現するための手段にも、いくつかの方法やステップがあります。
講座の中で紹介する手段にもそれぞれの意味や目的があります。
それを伝えずに手段だけを伝えると「これって何のためになるの?」という疑問が湧き、講師の話が耳に入ってこなくなります。
目的→手段→目的の順番で伝える
受講生が常に目的を把握できるようにするには目的のサンドイッチがおすすめです。
1.目的:人は自分の話を受け入れる人を信頼する
2.手段:相手の話に肯定的は反応をしよう!たとえば~
3.目的:これを実践すると信頼される人になる
このように伝えることで最初に目的を伝えるとともに、最後に目的の再確認ができるので目的や意図を強く認識できるようになります。
・講座全体の目的を伝える
・講座内で紹介する1つ1つの手段の意図や目的を伝える
迷子の原因2 現在地が分からない
受講生が迷子になる原因の2つ目は「今どこにいるか分からないから」です。
ここで大切になるのは現在地だけを伝えるのではなく「今、全体の中のココにいるよ」というように全体像と現在地をセットで示すことです。
そのために、私は区切りの良いところで次のようなスライドを使用しています。
いかがでしょうか?このスライドを使うと講座の全体像の三要素とともに、現在地が「驚き・謎・体感」であることが分かりますね。
仮に、途中で「あれ?何の話をしているんだっけ?」となっても定期的にこのスライドが出てくるので、「あ、今は〇〇の話をしているんだな」というようにすぐに話についてこれるようになります。
スライドを使わない場合も同様に「これから何を話すか」「今、何を話しているか」だけでなくその都度、全体像を示すようにしましょう。
全体像を示すと話がわかりやすくなる
金運を上げるためには3つの要素があります
1つ目は持ちもの
2つ目は外出先
3つ目は家の気を整える
では、1つ目の持ちものから順番に確認していきましょう。
この短い文章の中に3要素が揃っています。
・目的地:金運を上げる
・全体像:持ちもの、外出先、家の気を整える
・現在地:持ちもの
全体像を示すと「先の展開」や「これまでの流れ」も見えるので話を受け止めやすくなります。
さらに2つ目のステップに進むときには次のように伝えていきます。
ここまでは、金運を上げるためのポイントとして1つ目の「持ちもの」についてお話をしてきました。
さて、金運を上げるためのポイントは「持ちもの」「外出先」「家の気」の3つでしたね。
今度は2つ目の「外出先」について確認をしていきましょう。
講師から見ると、少しくどい話し方に感じるかもしれません。
でも、話を聞いている受講生からすると「今はここだよ」ということを何度も確認するように伝えていかないとすぐに迷子になる人が出てきます。
また、それだけ繰り返して言われることは覚えるべき大切なポイントにもなるので全体像を示すクセを付けておきましょう。
- 「これから〇〇についてお話します」などと現在地を示すときは全体像をセットで伝えると迷子になりにくい。
- 常に「全体における位置づけ」を把握してもらおう!
- 全体像を繰り返すことで、全体像を記憶してもらいやすくなる
全体像を伝えることは、次の講座への案内にも有効
目的地・現在地・全体像の3要素は次の講座へとステップアップしてもらうのにも大きく役立ちます。
実際に、私は講師向け講座の冒頭で最初に以下のように伝えています。
「講師に必要なスキルは企画力・集客力・進行力であり、本日は集客力を中心に学びます」
その上で集客力について徹底的に教えた後に講座の最後でも改めて全体像を伝えます。
「本日は集客力について学んできましたが今回学んだ集客力アップのコツを活かすには企画力(講座のコンセプト)が重要になります。特に、入口の講座として食いつきやすい企画を考案できると安定した新規集客を実現できます。そこで次に用意しているのが集客できる入門講座の作り方講座です」
…といった具合に全体像を示しながら説明するとその講座を学ぶ意図や目的を実感してもらいやすくなります。
まとめ
分かりやすい講座を作り、分かりやすく伝えていくには構成(全体像)が大切になります。
さらに、お話をするときには受講生が常に目的地・現在地・全体像の3要素を把握している状態を作るように心がけましょう。
・目的地
・現在地
・全体像(経路、ゴールまでの道のり)